中国の 習近平シージンピン 政権が、芸能界に対し、共産党への忠誠を求めるなど引き締めを強めている。社会的影響力の強い芸能界を徹底した管理下に置くことで、一党支配のさらなる強化を図る狙いだ。
中国では、当局が芸能界に対して何かしらの圧力をかけるなどして、芸能界を自分たちの管理下に置こうとしています。その背景には、中国共産党の一党支配をより強化したい思惑があるようです。
あいつを出すなと言われる日
中国では全国のテレビ局に対して、中国共産党や中国から心が離れている、いわば少しでも忠誠心をなくしている芸能人などを呼ばないように指示を出しています。そして、テレビなどに出演させる際の基準として、政治的に素養があるか、道徳的な品行がありかを確かめ、中国の文化に高い理解を示していることを重視するべきであると伝えているほか、視聴者投票でアイドルを選んでいくような番組を禁止しました。芸能界にとってはまさに大打撃、寝耳に水の話であり、思想や文化の統制と言われても仕方のない事実です。また、高額になりやすい芸能人への出演料に関しても、これを認めずに、税金逃れは厳罰にすることも伝えています。中国当局から、あいつは出すな、こいつは使うなと芸能界に指示が出される可能性も十分に考えられます。
一罰百戒に使われた芸能界
とはいえ、中国共産党、中国当局が行うこれらのことは今に始まったことではなく、急に芸能界に矛先が向けられた印象すら受けますが、実は中国で急増する富裕層に対する当てつけのようなものと言われています。富裕層が増えたといっても、中国は共産主義の国であり、土地すら本来は国家のものです。税金は国に支払うのは当然、なのに、税金逃れが横行していると庶民から強い不満が出ています。富裕層は稼いだ分しっかりと納税し、国全体が潤うようにするのが政権の狙いであり、芸能界が狙い撃ちにされた格好です。
文化大革命前夜かと騒ぎに
こうした中国当局の動きに、溜飲が下がる思いをした庶民が多い一方、国全体が大混乱した文化大革命を彷彿とさせるとして、メディア関係者が大騒ぎしています。文化大革命によって中国は社会経済が一気に弱体化し、貧しい国として歩むことになったからです。日本人の多くはそのイメージをいまだにもっており、中国の急成長を素直に受け入れられていない部分もあります。中国の芸能界は果たしてどのような扱いを受けていくのか、今後どのような未来が待ち受けているのか非常に注目です。
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